愚か者
老 木(リメイク作)
水彩+ アクリル+ パソコン
人類は文明を作り上げ、石炭や石油などの化石燃料を燃やして大気中の酸素を消費し、二酸化炭素の濃度を上昇させています。そして人類が放出したフロンガスは、オゾン層を破壊し、遮られていた紫外線は再び、地表に降り注ぎつつあるのです。
まるで人類は、植物が改変してしまった緑の地球を、生命誕生以前の惑星に戻そうとしているかのようです。それだけでなく、植物が群がった森林を破壊し、不毛の砂漠を広げています。植物が作りだす酸素の供給を絶とうとしているのです。
もし、宇宙人が地球を観測しているとしたら、人類のことをどう思うでしょうか。自分たちが生きられないような古代の地球環境を取り戻そうとするけなげな存在だと思うでしょうか。
それとも、自分たちが生まれた緑の惑星を破壊する愚か者だと思うでしょうか。
◆稲垣栄洋著「面白くて眠れなくなる植物学」より
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