スクラップ
廃車の山(未完)
透明水彩+ 色鉛筆+ アクリル 21.5x30 cm
フロムのいう「マゾヒズム」とは、自己をなくし、他者に依存することによって安全、安心を得ようとする試み、まさに「自由からの逃走」である。
国家のために犠牲になることが国を愛することであり国民の義務だと信じている国民は、国家、為政者にマゾヒズム的に依存しているのである。
ファシズムの場合は割り合いわかりやすい形で「自由からの逃走」が始まったが、今はより洗練された形になっている。他者から切り離され孤独になった弱い人が、声高に論じる人の権威に縋ろうとする。……
その構造がファシズムの時だけの歴史現象ではなく、今ではより顕になっているのである。
◆岸見一郎「エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる」より
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