さば 雲

友がひとりまた一人消えて思い出だけ残る。過ぎてしまえばこの世は残り少なく、今頃ひとりじたばたしている 。

魂たち

 夕日のあたる枯芒(イメージ)

 水彩 + 色鉛筆    19 X 24 cm


 老いるということは、外見やライフルタイルの問題ではない。それは完全に、内容の、精神のありようのことなのである。何を価値としてその人はそこまで生きてきたのか、その時それは隈なく現れるのである。その意味でそれは恐ろしいことではあるが、面白いことでもある。人生の作品は、他でもないこの自分だということだ。
 ましてや、われわれ、老いるのは初めての経験である。それはまだ未知なのである。


 ◆幸福に死ぬための哲学 池田晶子の言葉 より



 昨年中はご高覧いだだき有難うございました。
本年も精進してまいります、よろしくお願いいたします。
                    椎名郁哉